関羽信仰は、唐時代建中3年(782)、太公望を主神にまつる武成王廟に初めて従神として祭祀されたことを始まりとします。明代になると、国家祭祀として北京に武神関羽を祭る白馬廟が建てられました。また宋・元王朝以来、小説や戯曲の普及によって、民衆に関羽を敬愛する風潮が高まり、関帝廟参詣者が急増しました。清代では、関帝の神格が上がり、民間に広く普及することになりました。
関帝廟が普及した理由として、歴代王朝が権威を誇示するために、忠義の人関羽を庶民に尊崇させたと考えられます。また、関羽は騒乱を鎮撫する武神・寺観保護の伽藍神・算盤を発案した財神という三つの顔を持っています。現世利益を希求する庶民にとって、現在最も人気のある神様であることは確かなようです。 |